2012年2月10日金曜日

愛と怖れ

今朝は、9時のフライトで福岡入りです。自宅を8時出発でした。福岡は、寒さが本格的になってますね。
今日は、「医療シンポジウム:意療シンポジウム」の開催です。医師である「Dr.島田」とのジョイント講演です。
その後、個人セッションですね。医療関係者が集っての真摯な時間になると思います。あらゆる角度から「仁の健康と介護、看護の意識革命」をアプローチしていきます。

セミナーが終了しました。島田先生とのディスカッションは、なかなか面白かったですね。少し、島田先生は緊張気味だったようですが。
その、後の「基調講演」は、かなり力が入った講演になりました。いまから、個人セッションに入ります。詳細は、明日記載しますね。



今日は「愛と怖れ」を記載します。

愛と恐れ

原始の意識というものがあります。これは人間の不随意的な機能を司っています。
その一つに自律神経というものがあります。脳から背骨に沿って2つの神経が降りてきています。一つが交感神経、もう一つが副交感神経です。原始人が危険な 事態に出会ったとき、基本的には2つの行動をとります。一つは、「逃げる」、もう一つは、「戦う」。戦うか逃げるか症候群と呼ばれる事もあります。危険だ と感知できる状況に出会ったとき、原始人の彼に、自律神経が逃げるか戦うかのどちらかの状態がとれるように持っていきます。

危険だという信号が自律神経を通って、脳から体に伝達されると、心臓が強く鼓動を打って、血液が多く流れ、アドレナリンが分泌され呼吸も浅くなります。危 険がなくなるまでその状態は続きます。そうすると副交感神経がもう大丈夫だという信号を伝達し、最終的にはホメオスタシス(恒常性)の状態に戻ります。人 間は大部分の時間を恒常性の状態に保っています。
1930年代にカナダ人の医師にハンス・セリエという人がいて、ストレスという概念を発表しました。猫を使い自律神経の働きを調べました。人間がある状態に置かれたとき、交感神経、副交感神経を通して何らかの反応がストレスとして起こる事を発表しました。
副交感神経は、何かが起きた後に人を恒常性の状態に戻すように働くのですが、恒常性に戻すための化学物質は無限ではなく、有限の量しかないのです。
色々な刺激が与え続けられて、副交感神経があまり長い間刺激にさらされ続けると疲労がでてきます。それは、他の臓器にも影響を与え、免疫機能も低下させます。
よく、アドレナリンというキーワードを使います。その時には、実際に出来事が発生しなくてもアドレナリンが分泌するという事があると言うことをご存じですよね。
わたし達の現在の生活では、交感神経と副交感神経が常に刺激を受け続け、働き続けなくてはならない状態にあります。それは、実際の危険な状況だけではなく、想像上の危険だとか、危険の状態と関連した状況、それらによっても体は反応し続けています。
子供の例をとると、両親がいつも子供に向かって怒ったり、怒鳴ったりしていると、その子供は大きくなって、誰かが大きな声をあげると、自分に危機が発生したと思い、その状態に脅威を感じてしまいます。更に、肉体的にも同じ反応が生じます。

わたし達現代人は、わたし達の祖先の原始人が一生かかって味わったようなストレスを、おそらく1日の内に受けているでしょう。東京のラッシュの電車に乗っただけでも相当のストレスを感じます。
一日の間に色々な小さい出来事が起きています。ストレスのおかげで、我々は、早く老化し、病気にもなっていきます。自分コントロールしている神経のシステムは自分でコントロールできないからです。

しかし、自律神経を予めコントロールするための方法があります。ヒプノポテンシャルに於いて自律神経を自動的に反応させてしまい、ネガティブな意味付けを変える事ができます。

肯定的な解釈の土台になるものは、愛です。否定的な解釈の土台になるものは、愛の反対の恐れです。愛の反対は憎しみではありません。恐れがあるから憎むのです。

お腹の中の赤ちゃんは、お母さんが本当に自分を産みたいと思っていると、自分は価値のある人間であると意味付けをします。その土台に愛があります。

お父さんが子供に向かって、おまえは何をやってもダメだというと、すると、子供は自分は価値の無い人間だと思ってしまいます。自分は価値の無い人間であると感じる土台は恐れです。



ハイパーメンタリスト
藏本天外


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